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ポップなビジュアルのポスターですがデミ・ムーア主演の新作映画「サブスタンス」は、その印象を大きく覆す凄まじい恐怖が怒涛のごとく押し寄せるホラー映画であり、受け止め方次第ではコメディーとも取れる衝撃的な内容でした。
しかも、第97回アカデミー賞では、作品賞・主演女優賞・監督賞・脚本賞・メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされメイクアップ&ヘアスタイリング賞を獲得。さらに2024年のカンヌで脚本賞を受賞、2025年ゴールデングローブ賞で主演女優賞を受賞している作品。
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの星型フレームに名前が刻まれているものの、50歳の誕生日を迎え仕事が激減しキャリアの限界を感じている元人気女優「エリザべス」は、若さと美しさと完璧な自分が得られるという違法薬物「サブスタンス」を接種。すると、若さと美貌とこれまでのエリザベスの経験を持つクローン「スー」が出現。瞬く間にスターダムへと駆け上がる「スー」 しかし「エリザべス」と「スー」には、一週間ごとに入れ替わらなければならないという絶体的なルールが存在。ところが「スー」が次第にそのルールを破り始めたことにより「サブスタンス」の恐ろしい副作用が生じることに・・・・・。
エリザべスを演じたのは(ゴースト/ニューヨークの幻)(GIジェーン)(チャーリーズ・エンジェル フルスロットル)のデミ・ムーア
スーを演じたのは(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)(哀れなるものたち)のマーガレット・クアリー
製作・脚本も手掛けたコラリー・ファルジャ監督の「サブスタンス」は、デヴィッド・クローネンバーグ監督や今年1月に惜しくも亡くなったデヴィッド・リンチ監督の作品、更にはスタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」にも通じる、悪夢を見ているようなカオス的な世界観の映画で、特にラストシーンにおいては阿鼻叫喚でヤバすぎるショッキングな映像とストーリーが(もうこれで終わりにしても良いのではないかと思われるタイミングがいくつもあるのに)終わりにせず体感的には30分以上延々と続きなぜか思わず笑いが生じてしまうほどでした。これは、主人公エリザべスの強い美への執着を表現しているのだと思われます。
ホラー映画であることは認識して見に行きましたが、想像を遥かに超える内容で度肝を抜かれました。
サブスタンス鑑賞特典(サブスタンス接種証明書)をいただきました。